アスリートはコーチングで変わる

自己信頼を高め、パフォーマンスを最大化しませんか?

コーチングって何?

ゴールキックを飛ばすために意識する3+1のポイント

GK

サッカーを見に行くと、必ず目にすることになるのがゴールキックです。

プロになると、負傷などのトラブルでもない限りほぼ確実にキーパーがゴールキックを蹴ります。これはプロでなくても同じようにキーパーが蹴った方がいいし、蹴らなきゃダメだと僕は思っておりまして。

だって、DFが蹴ったら蹴った後ライン上げるの時間かかっちゃうからさ。

とは言いつつも、高校生まではからっきし蹴れなくて、チームメイトに「ふざけんな」くらいに言われていました。

大学に行ってもしばらくはダメだったんですが、活路を見出すべくめっちゃ研究しまして、トレーニングも鬼のようにやって、「キックでスタメン」という奇特なGKに成長することができました。
※いや、セービングとかもがんばったよもちろん。

というわけでして、アマチュアなのでもちろんプロレベルには及びませんが、飛ばせなくて悩んでいる中高生や社会人の草サッカーを楽しみたいくらいの方にであれば、レクチャーできるのかなと思いまして、けっこう技術寄りのエントリを書いてみるアマス。

とりあえず、「飛ばす」ってことに特化します。

というわけで、プロとかすでに飛ばせるよって人はここでブログをそっと閉じていただければと(笑)

ゴールキックに「パワー」は必要か?

まず、多くの人がパワーをつけようとしますが、果たしてそれは正解か?というところ。

結論から申し上げると、「一旦 否」だとぼくは思っています。なぜなら、大学時代にぼくよりはるかにパワーがあってゴリラみたいな先輩がいたんですけども、セービングとかは鬼レベルなのにゴールキックだけ全くだめだったんです。

パワーがある人はなまじパワーがあるせいで、無理やり遠くに飛ばそうとする嫌いがあるように思います。

せっかくのパワーも、ボールに伝わらなければ何の意味もなんですね。安西先生が桜木にジャンプシュートを教えているときのレクチャーを思い出します。

というわけで、まずはパワーではなく、ボールにしっかりと力を伝えるフォームに修正することが必要なのです。パワー強化はその後。フォームを保つためのパワーも必要は必要ですが、とりあえず後です。

僕が気付いた3つの視点

全然蹴れなかった僕がぼくが研究に研究を重ねて気づいたポイントは3つです。あさっての方向に飛んだり、まったく蹴れないときっていうのはどっかが抜けていることが、ぼくの場合は多いです。

Point 1 軸足を置く位置はボール半個分うしろ

言葉だとちょっと伝わりにくいのでイラスト作った。パワポで。

図1

上の図は右で蹴るときの軸足となる「左脚」を置く位置の目安です。

大体、ボール半分くらいですか。これが、足とボールが完全にかぶりますと飛ばない。インパクトの瞬間に身体の真下にボールがあるので、ボールの下を蹴り上げにくいのがその原因だと思われます。

ちょっと後ろになっていれば、体を倒せばスムーズにインパクト可能。

練習では動画に撮るか、土のグラウンドなら足跡確認して調整していきましょう。

Point 2 ボールを最後までみること

サッカーを習いたての幼少のころにまずは言われることではないでしょうか。ただ、当たり前すぎるからでしょうか。意外と「あえて」意識している人は少ないように思います。

インパクトの瞬間までボールを見ること。なんなら飛んでくボールの軌跡も追っかけてください。それくらい意識するくらいでちょうどいいです。

ではなぜ目を切ってはいけないのか。

単に振り足とボールがずれるからです。スイカ割みたいなもんで、見てないとミートするところがおかしくなって変なところにあたったりします。すると、明後日の方向に飛んだり、敵FWにプレゼントボール…なんてチームの士気を下げかねない最悪の自体を招いたり…

Point 3 逆の手を使う

右足で蹴る場合は「左手」、左足で蹴る場合は「右手」のことですね。

どう使うのかと言いますと「身体の開きを防止する」ために使うんです。

まずは以下の動画をご覧あれ。

この動画、ポイント1と2の復習にもなってて、非常に優秀な動画ですね。

まずは左手がどういう動きをするか見ていきましょう。

インパクトの寸前から見ていくと、左手を上から右足のほうに振り下ろしているのがわかると思います。

手が斜めに動くわけですが、これにより、左肩が左うしろに流れていくのを防止でき、結果、身体が開かないので力がボールに伝わる、という寸法。

要は身体の軸がぶれなくなるってことです。

逆に忘れたほうがいいこと

で、パワーの話にも通じるのですが、小学生とかのときに「足首を固めろ」みたいなこと言われた記憶ありませんか?足をぶらぶらするなってことを言いたいわけですけど。

これ、忘れてください。ぶらぶらでいいです。

むしろ、蹴り足に力を入れないことを意識されたし。

たぶん、そんなに難しいことじゃなくて、むしろ足を固めるってことを意識するほうが難しいでしょ。だったら忘れちまいましょう。いうてもそんなぶらぶらしないから。

力を入れたほうが力が入らない…という人間工学的な(←いいたいだけ)根拠がありまして、これは言葉にするのがまだできないんで割愛。

ここは、いいから忘れろ!という乱暴な結論で終わっときます。

あとはトレーニングあるのみ

蹴れなくて悩んでる、チームメイトにdisられるっていう人は、まずは上の3+1のポイントを意識してトレーニングしてみてください。

ボールへのアプローチの角度とか、振り足を速くするとか、そういうことはフォームを固めてから微調整すればいいんで。

あとは、身体がスムーズに動くようになるまでトレーニングを繰り返すこと。大変な作業かもしれませんが、何の考えもなしに蹴りまくるよりはよほど効率がいいんで、諦めずにやってみてください。

ぼくは本当に飛ばせるようになりましたから。

あ、このポイントってシュートにも応用が効くんです実は。かなりパンチあるシュート蹴れるようになりますよ。特にPoint2と3を意識することね。軸足は前でもいいかもしんない。パンチの利いたシュート打ちたい!って人もチェックしてみてね。

というわけで、今回は以上!

※追記:現役コーチにご意見いただきました!

このエントリはじわじわと拡散していただいておりまして、本日ブラジルの名門「コリンチャンス」でアシスタントコーチとして活躍中の平安山良太さん(@HenzanRyota)にも「オススメ」ということでリツイートいただきました。

https://twitter.com/HenzanRyota/status/526615662769471488

まさに「初級者〜中級者」を想定して書いたエントリでした。GKブログなのでキーパー向けには書いてますが、最後に書いた通り基本的にはキックはこの延長線上にあると思ってるので、キーパーでない方にも参考にしてもらえると思っています。

さて、平安山さんが追記してくださった4つの項目。これは「アドバンスト」ですね。腸腰筋とか、別のエントリ作って解説が必要かもしれません。

こうしてせっかくプラスαしてもらえたわけですし、別エントリでちょっとした応用編も書いてみようと思います。

平安山さんとはこの後なんどか往復で絡ませてもらったのですが、こうもおっしゃっています。

https://twitter.com/HenzanRyota/status/526616876328435712

そう。

このエントリで書いた通り、ぼくもまともに飛ぶようになったのは大学入ってからです。結局きちんと教えてもらうことはなかったので苦労したこともあって、この「早めにやらないと自信喪失に繋が」るというのは完全同意です。

フォームに変な癖もついてしまいますからね。

それにしても、遠くブラジルの方にまで読んでいただけるとは、現代のネット進化は凄いものだなと、改めて思いますね。

2015年2月9日 追記

ゴールキックを練習するときの調整ポイントについて解説する記事を上げました。

ゴールキックの調整ポイントを解説

こちらも合わせてご覧ください!

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コメント

  1. […] 当ブログの「メインコンテンツ」と言っても過言ではないのが「ゴールキックの蹴り方」について解説したこちらのエントリです。 […]

  2. […] ゴールキックのコツを書いたエントリでも参考になる動画を添付しましたが、動画は自分で観察もしやすく、非常に優秀な「コーチ」たりえるのではないでしょうか。 […]

  3. […] さて、昨日の「ゴールキックの飛ばし方」のエントリが思った以上に読んでいただけまして、昨日は300PV越えという本ブログとしてはかなり「バズった」方でございます。 […]

  4. g.k より:

    はじめまして。
    いま、地域リーグでキーパーしてます。身長がかなり低いのですが、ゴールキックのことで悩んでいます。
    いまの時期はアピールが必要で、いろいろ試してみましたが、なかなか糸口が見つかりません。
    いろいろ伺いたいのですが、差し支えなければツイッターのアカウント教えていただけないでしょうか?

    • Kameda Naoto Kameda Naoto より:

      g.kさん

      コメントありがとうございます。

      @samuraipm がIDです。
      ツイッターに関しては当サイトのトップページに僕のTLが表示されてますので確認してみてください。

      よろしくお願いします。

  5. g.k より:

    すみません、ゴールキックについて伺いたくて、ツイッターからメッセージ送ろうとお

  6. g.k より:

    すみませんゴールキックについて伺いたくて、ツイッターからメッセージ送ろうとおもったのですが、送れないみたいなので、こちらで伺います。すみません。
    自分は身長は165cmほどで、ゴールキックは自分の足にしっかり乗ったベストなキックができて、ハーフラインを2m越えるか越えないかというレベルです。
    ただ問題点が、しっかり乗らなかったときはからっきしとばないこと、ビシッと足に乗る成功率が10本蹴ったら5本くらいと安定しないこと、そして、ハーフライン越えるといっても、ゴールエリアから真っ直ぐ、ピッチ中央に蹴った場合の話で、サイドに蹴るとさらにとばないこと、これらの点で悩んでいます。
    そしてゴールキックが、安定しないだけでなく、流れの中でも6秒以上保持できない中で、ボールをパントではなく置いてドリブルでちょっと運んで蹴りたいとき、また味方からバックパスもらって、ワンタッチしてから大きくフィードしたいときにも、しっかり蹴ることができません。(ダイレクトでドカンと蹴るのはできますが。)雨が降ってボールが水吸ってる日なんかは最悪で、中央に蹴ってもハーフラインいきません。。
    助走が長い(9歩くらい下がって助走に入ってます)、ボールに体重が乗ってない、などのアドバイスをもらいましたが、
    どのようなトレーニングをされてきましたか?

    自分でいうのもなんですが、昨年から継続してキック練習は相当やってます。体幹トレーニングも並行してそこそこやっています。しかし変化が見られないどころか、むしろとばなくなってます。。
    まずサイドに、ハーフライン手前でもいいので、しっかりその距離を安定させるにはどうすればいいでしょうか?
    小柄ですが、キック以外のキーピングには自信はあるので、本当にキックをどうにかしたいです。アドバイスお願いします。長くてすみません。

    • Kameda Naoto Kameda Naoto より:

      g.kさん

      ありがとうございます。

      DMについてはツイッターで相互フォローしていただかないと送れないかもしれません。
      この辺の仕様はよくわかってないのですが…

      ゴールキックについては、ぼくも身長は171ですし、あまり変わらないですね。

      ぼくがやってきたトレーニングは基本的にはこのエントリに書いた3ポイントを
      意識して蹴ること+筋トレくらいなものです。
      これは、ぼくが2年くらい試行錯誤して見出したポイントなので、
      「全然飛ばない」という方には参考になると思いますので、
      まずはこちらを意識して練習してみてはどうでしょうか?
      「しっかり乗らなかったときはからっきし飛ばない」というのは、誰でもそうで、練習で
      高めていくのは「しっかり乗せる数を増やすこと」だと思います。

      助走については特に長い印象はありませんが、これは蹴りやすいリズムとかあると
      思うので、それに合わせた長さで調整したほうが良いと思います。
      個人差ありますよこれは。

      あと、「体重が乗ってない」っていうのはアドバイスになっておらず、
      「どうしたら体重が乗るのか」が問題です。

      キックの練習もただやればいいっていうものでもなく、全部の工程を
      考えながらやる必要があります。

      まずはこちらのエントリを参考にフォームを調整しつつ、いい時のキックと
      悪いときのキックを分解して差を埋めていくことをお勧めします。
      今なら映像も残しやすいのでできると思います。

  7. g.k より:

    ありがとうございます。
    乗せる回数を増やす…まさにそのとおりですね。
    毎日の練習後に徐々に距離を離していくキック練習を繰り返してきましたが、近い距離(センターサークルあたりまで)なら、本当に軽く助走も短くで簡単に蹴れて、そこから少しずつ離していきハーフラインくらいの距離になったときに、助走が必要になり、そこからミスが増え始め、なんでだ?蹴れるときもあるのに!となり、そこから蹴っては考えてを延々と一時間ほど。。この繰り返しです。
    このままやっても膨大なムダな時間を費やす上に疲労が残るだけなので、まず乗せる回数と、こちらでご紹介いただいたフォームにこだわって、一からやり直すつもりでやってみます。ありがとうございます!

    • Kameda Naoto Kameda Naoto より:

      たぶんですが、距離が離れると「力が必要」だと思って力んでしまっているのも距離が出ない一因かと思います。

      僕が「プラス1」の所で「足首を固めない」というのはつまり「力まない」ということです。

      逆説的ですが、力は入れないほうが飛びます。
      というか、無駄な力が入らずに体をうまく使うことができて飛びます。

      メンタルの要素も強いですが、焦れば焦るほど力が入ってかえってよくないので、
      あまり蹴り足に力を入れないというか、リラックスして蹴ることを心がけてみて
      ください。

      こういうの始めたので、もし必要であればご連絡ください。
      http://infogkplayers.com/service-mental-can-look/

  8. hide より:

    大学でキーパーをしているものです。今現在の課題の一つとして、キックの飛距離と精度の向上を掲げています。中高大とキーパーをしており、軸足の置き方や体重の乗せ方、足の当て方など未熟なりに分析しながらトレーニングをしてきました。しかし、結局のところなまじ体格が良い分、力まかせに蹴っていたので限界を感じています。そんなときに大学の講義で腸腰筋の働きを知り、ネットで検索したところこのブログにたどり着いた次第です。腸腰筋の伸張反射の利用についてトレーニングや解説を是非お願いできないでしょうか?
    いきなりのコメント失礼しました。

    • Kameda Naoto Kameda Naoto より:

      hide様

      コメントありがとうございます。

      キックに関しては課題にしている方が多いですよね。僕も自分なりのコツを見つけるまではかなり苦労していたし味方に随分迷惑もかけてきました。

      さて、ご質問についてですが、正直「腸腰筋の伸張反射」などのスポーツ科学の専門的な知識は全く持って身につけていないんです。。

      結果、それができているってことだろう…とは思うのですが。

      ちなみにですが、「限界を感じている」とのことですが、飛距離や精度はどの程度のものなのでしょうか?

      僕の全盛期のキックはハーフは楽にこえる飛距離、競る味方FWが競りやすいゾーン(要求しているゾーン)には10本蹴ったら7本はいくというものです。

      いかがでしょうか?

      • hide より:

        返信ありがとうございます。
        飛距離はハーフに届く程度です。相手コートのセンターサークルは全然超えることができません。
        また、精度に関しては蹴り方を変えたばかり安定しておりません。
        以前は、大きくバックスイングをとり、力任せに足の振りを速くする蹴り方でした。振りのスピード=力の大きさ(飛距離)だと思い込んでいました。
        今現在意識している事は、アウターマッスルはなるべく力を抜き、へそから下すべてが足であるということ、膝より上はゆっくり振り、膝下だけ力まず加速させること、腰の回旋力をボールに伝えることです。
        目標としては上記の貴方のレベルを目指しています。

        • Kameda Naoto Kameda Naoto より:

          返信遅くなり申し訳ありません。

          一つの目安は半分飛ぶことだと思うので、別に悪くない気はしますね。

          更なる向上を目指すのであれば、できるだけプロの選手のフォームを研究して自分にとって蹴りやすいフォームを固めていくことだと思います。

          焦らずに、距離や精度だけで評価を下すのではなく「今日は何ができていればOKか?」のラインを高すぎず低すぎずのラインで設定してトレーニングすることだと思います。

  9. hide より:

    返信ありがとうございます!複数の観点に振り回されないよう丁寧に見取って行きたいと思います。ここ数ヶ月の自分のキックのフォームを映像で確認していたところ、軸足が勢いを吸収してしまっているように感じました。踏み込みや軸足の使い方などで気をつけているポイントなどはありますか?
    質問ばかりで申し訳ありません・・・。

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