山中のFKは神戸GK キム スンギュのミスによる僥倖だったのか?

考察

お久しぶりです。

メンデス事変から1ヶ月あまりが経過し、レイソルはV字回復を遂げて単独4位に躍り出ました。

ゴタゴタした後は沈んでいくのが多い中、ここまで浮上できたことはひとえに下平監督の手腕が優れていたおかげに他なりません。

優秀な監督で良かったです。

とはいえ、フロントにはシーズン終了後に詰めたい気持ちは変わってないですけどね(にっこり)

サッカーライター小宮氏の記事

5月2日付のWeb Sportivaにライターの小宮氏がこのような記事を書いております。

監督交代で4連勝。柏レイソルの強さは「日本のアトレティコ」か

レイソルサポの立場を取ると色々と突っ込みたいところはあるのですが、この記事で僕の琴線に触れまくった箇所は以下のところです。

ネルシーニョの術中にはまりかけていたが、 柏は1本のFKで切り抜ける。前半15分だった。DFがクリアしきれず、GKも目測を誤る僥倖(ぎょうこう)はあったが、山中の左足キックが先制点を生む。

この記事において、小宮氏は「GKのミス」という言葉を用いてはいません。

しかしながら、「GKも目測を誤る僥倖」という表現にある前提は「GKのミスだ」という考えだと言って差し支えないと考えます。

よって、本稿のタイトルでは「ミスなのか?」とつけた次第です。ここのスタンスははっきりさせたい。

相手GKのミス?

いろんな見方があって良いと思うのですが、これをGKのミスとされるのは個人的には異論を唱えざるをえないというのが私の立場。

まず問題の場面の動画をチェックします。

こちらです。

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これなんですが、僕には何度見てもGKキム スンギュ選手が目測を誤っているようには見えないんですよね。

まず、この場面では山中の左足からGKに向かってくるボールが入ってきています。

本人がインタビューでも答えてますが「GKとDFの間に速いボール」ですね。

以下の画像を見てください。

この場面、レイソルの選手が4人、神戸のDFもゴールに向かうベクトルで選手が6人もなだれ込んできています。

GKとしては丸をしたポイントで合わせられることを考える必要があります。

ふわっとしたボールならいざ知らず、いい高さで速いボールでしたから前に出れば自分が触る前にすらされる可能性がある場面。

なので、出ようにも出られないので「ステイ」と判断した。

しかし、結果的に誰も触れることはできませんでした。

そして、通過してきたボールは自分の眼の前でバウンドします。

ボールがバウンドして頂点に到達する前の段階のボールというのは非常に処理がしにくいんです。日立台は水も撒いているのでバウンドした後にボールが伸びた可能性もありますね。

この処理のしにくさを言葉にするのはできないのが申し訳ないのですが、結果として横っとびするも止められずゴールインという流れです。

この流れの中でどの場面を「目測を誤っている」と言っているのかがわかりませんでした。

入ってきたフリーキックに対して飛び出せという意味なのか、ポジションをもっと前にとってバウンド際を抑えろという意味なのか。。。

いずれにしても目測を誤った僥倖」という表現で暗にGKのミスと指摘するのはそれこそミスである、と個人的には考えます。

止めるGKがいる=止められないGKのミスではない

このFKに関して言えば、やはり山中を褒めるべき事案だと思います。

GKとしてもかなり難しい選択を迫られますし、DFとしてはオウンゴールのリスクが出てきます。

「事故」の誘発を醸し出しながら、事故が起きなければそのままゴールインするというこの場所のFKとしては理想的だったように思います。

ただ、それでも止めるGKは世の中に何人か存在すると思います。

飛び出して防ぐのか、バウンド後の横っとびで防ぐのかはわかりませんが。

だからといって、このFKを止めるGKがいるということが、イコール「止められないGKはミスしたから」とは言えません。

加えて、「止めなきゃいけない」と言われるほどイージーなボールでもなかったと考えます。

これをミス扱いされると世に起きる失点はすべてGKのミスと言っているようなものだと思うんですよね。

この場面の最適解

GKとしては「これは止められない」と思いつつも「次に止めるためにはどうするべきか」という思考をするものです。

この場面にしてもキム選手としては後で動画を見直してポジションのチェックをしたりすると思います。

今見返してまず議論になりそうなのがポジショニングかと思います。

結果論ですが、もう1歩右に入れば多分届いていた。

しかし、ニアで触られていたら左がガラ空きになるのでゴールされていた、、と思います。でも触れていなかったわけだからもう一歩右となるのか。

動き直しの仕方も含めて研究材料としては良動画な気がします。

この場合の最適解は、今の所僕には見つかりませんが、小宮さんにはあると思うのでその意見を聞いてみたいです。

まとめ

というわけで、個人的にはこの場面は「GKのミスではないし、むしろ山中を素直に褒めるべきだ」と考えたので、「それはおかしい」という意見を述べさせていただきました。

止められる・止められないで言ったら止めるGKはいる、が、これはミスと同列で語ることではなくて止めるための実力をつけるにはどうしたらいいのか、という流れで話が進むべきとも考えます。

まあ、「お前が下手なだけだよ」と言われれば、ぐうの音も出ないのではありますが。

本ブログの読者の皆様はどう考えたでしょうか?

現場からは以上です。

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