どうも僕です。
連日のブログ更新は、やはりW杯の恩恵ですね。
なにせカメラが秀逸なので、いろんな角度で場面場面を切り取ってみることができるので、とても楽しいです。
で、今日はアルゼンチンvsアイスランドのゲームから、ハルドーソンがメッシのPKを止めた場面を、せっかくなので、「戦術カメラ」でみてみたいと思います。
主語を間違えてはならない
まず、声を大にして言いたいのが、「ハルドーソンがメッシのPKを止めた」であって、「メッシがPKを外した」ではないことです。
現象としては同じことを言っていますが、この表現には雲泥の差があります。
PKに関しては、キッカーが絶対的に有利です。断言します。絶対に有利なのはキッカーです。プレッシャーとか関係ありません。
そのような逆境に立たされた場面で、PKを止めて見せたハルドーソンが褒められてしかるべきなのです。
メッシは誰もが知っている選手ですし、外したということが大きくフォーカスされても仕方ないと思う反面、こういうのはきっちりGKが評価を受けるべきだと思うのです。
だから、
ハルドーソンがPKを止めた( `ー´)ノ
というのが表現としては正しいのです。
ハルドーソンのセットポジション
さて、ではPKの場面を戦術カメラで見てみましょう。
普通の角度だとわからなかったのですが、ハルドーソンの立ち位置がちょっと面白かったんです。
こちらです。
これ、よく見るとハルドーソンのポジションが中央ではないんですよね。
半歩分くらいでしょうか?左に寄ってるんです。
つまり、GKから見て右が少しだけ広い。
ペナルティマークは真ん中ですから、「気づいてない」ということは考えにくいなーと思うのです。
いくつか推測してみたいと思います。
1.右に跳ぶほうが得意
ハルドーソンは右足でキックしてたので、右利きだと思います。
だから、右に跳ぶほうが本人的には得意だというのがあるかもしれません。
得意なので、少し間をあけても届くということで、ポジションを半歩分左にズラしたのかなと。
左に跳ぶのが不得意というわけではないと思うのですが。
2.右に蹴るのを誘った
次は、駆け引きの観点です。
広めに見せることで、あえて右に蹴らせようとしたのではないか、ということ。
少しでも油断させることができれば、コースが甘くなるかもしれません。
PKに関しては、甘めのコースでないと、GKにとっては止めるのはかなり厳しいものがあります。
なので、心理的な揺さぶりをかけることで、なんとかミスを誘発させたい。
その手段が「少しだけコースを広く見せる」というものだったのかもしれません。
* * *
まあ、これは僕の推測にすぎないので、単純に緊張してズレただけかもしれませんけどねw
ただ、これが駆け引きや自分の特性を把握したうえでのポジションだとしたら、とても面白いなって思うんですよね。
参考:跳ぶ角度は結構ついていた
こちらは参考までにキャプチャをとってみました。
ハルドーソンが跳んだ角度です。
PKが苦手なGKは、真横に近い角度で跳んでしまいがちだったりするのですが、ハルドーソンの角度はどうでしょうか。
ご覧のとおり、ボールに触ったところの手の位置は、かなり斜めに出ていますよね。
平面のカメラで見ていると、跳びだしの角度がわかりにくいのですが、上から見るととてもわかりやすい。
「コースを読めても、なかなかボールに触れないんだよね」というGKの人は、もしかしたら跳ぶ角度を改善したら、止まるようになるかもしれません。
自分のセービングを上から撮ることはなかなか難しいですが、少し角度を意識してみてはいかがでしょうか。
まとめ
レベルの高い試合が続いていて、GKの活躍場面もかなり見受けられます。
リソースがかなり限られているので、1つずつしか切り取れないのですが、こうして研究してみるのはやっぱり楽しいです。
こうして1つの好プレーを言語化することができれば、自分が参考にするときの精度も上がります。
ですので、現役GKの方々は、ご自身でも色んなカメラでGKのいいプレーを分析してみると、何かヒントがつかめるかもしれないですね!
コメント
戦術カメラはGK目線でも得られる情報が多いですね。
メッシのようなレベルになると、相手が誘っているコースに敢えて蹴る、というメンタルを持っているので、そう言う面を考慮した駆け引きになるのかもしれませんね。