なでしこGK海堀のオランダ戦でのミスを分析してみる

GK

なでしこがワールドカップでベスト8進出を決めましたね。

なんだかんだで勝ち上がるあたりはさすがです。ものすごいいい山に入ったのもありますが、そういうのもとても大事です。

次のオーストラリアも高さのあるチームですが、同じアジア圏のチームなので、今後のこと考えても勝ってほしいところ。

オランダ戦で喫した失点

なんだかネット上では「ネタ」にされてる感もあって非常に複雑なのですが、この失点はGK海堀のミスによる失点というのは揺るがぬ事実でしょう。

ネタにするのは簡単なのですが、当ブログではこのシーンを客観的に分析してみようと思います。

なぜ起きたのか、なぜやってはいけないのかという話ができればと。

まずは映像を確認だ!

なにはともあれ映像を確認しなければ話は始まりません。

というわけでまずは失点シーンをみてみましょう。

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このようにヘディングシュートを後ろにそらしてしまっての失点で、もはや擁護のしようもない、ただの凡ミスっちゃ凡ミスです。

「どうしてそうなった…」というのがまず抱いた感想ではあります。

やっちゃいけないやつですからね、この手のミスって。

とはいえ起きちゃったものは起きちゃったということで、分析してみましょう。

本人コメントが探しても見つからなかったので、ここからはぼくの推測によるシーンの羅列です。

状況と時間帯が及ぼした心理

まず、時間帯は2−0でリードしている後半アディッショナルタイムでした。

従って、GKとしては時間を少しでも消化してクロージングまで繋げたいという心理が働いたと思われます。

やろうとしたこと

おそらく、「胸トラップしてボールをキープし、FWが詰めてきたら手で拾う」ということをやりたかったのだと思います。

ほんの数秒かもしれませんが、アディッショナルタイムに入っていたことは頭にあったはずなので、1秒でも2秒でも稼ぎたいと考えたのでしょう。

一度手で触ったボールを下に落とし、もう一度拾うというのはルール上できないので。

たぶん起こったこと

映像みただけだと確信は持てませんが、あまりに派手にそらしているので、おそらくバウンドが変わったんじゃないかと推察されます。

ツイート主さんのコメントにもありますが、こんなにずれることそうそうありません。

なにやら人工芝らしいので、普通の芝よりもイレギュラーのリスクは高いです。予測はちと難しい。

胸トラを考慮した時点で「正面に入れる」と考えていたでしょう。

これらを総合して

海堀のクロージングシナリオとしてはこんな感じだったのかなと。

ネットの反応を漁っていると、「0−0だったら…」とか「後半35分だったらやばかった」とかありますが、たぶんこのコメントは的外れで、そういう状況だったら胸トラなんて行かなかったはず。たぶんね、、

「2−0でリードしている、後半もアディッショナルタイム、無理に攻める必要がない」という状況から胸トラという判断になり、そして技術のミスが起こったと、そういう流れなので。

状況が変わればまた違った展開があったと思います。

判断ミス×技術ミスの一番あかんやつ

とはいえ、このミスはGKのミスの中でも一番あかんやつかなと思ってまして、というのも判断ミスと技術のミスが見事に重なったものだからです。

ミスにミス重ねたらそりゃ失点です。

判断ミスのところ

まず、このポジションで「胸トラを選択する」というのが大いなるミスの始まりです。

海堀のこの時のポジションはほぼゴールライン上、かつ枠の中。

このポジションで胸トラとかのリスクはとるべきではないというのがぼくの考えだし、多くのGK経験者がたぶんそう思うはず。

この手の時間稼ぎをするときは、相手のロングフィードの流れ玉をペナルティーアーク付近で処理するときとかのゴールから離れているときか、若しくは枠が外れているときというのがセオリー。

そういうところの判断ミスがこの失点の根源にあるかなと。

技術のミスのところ

これは単純にトラップミスですね。

判断ミスからの一連の流れなので、イレギュラーにも対応が間に合わなかったのでしょう。

どうすれば起きなかったか

たられば言っても仕方ないのですが、一応反省の流れを。

「胸トラ」の判断があったにせよ、手を出していれば止まっただろと言いたいところですが、頭が「トラップ」になっている状態だとなかなか手は出ません。

そういう準備ができていないから。

なので、まずポジショニングに見合った判断をセーフティにするべきだったのは大きなポイント。

はなから「手でとる」という判断をしておくべきでしたね。であればイレギュラーしても手は出せたはず。

そのあとの展開にしても、一応手で持っている間も時間は稼げますし、パントキックで高く蹴り上げれば時間はさらに稼げたのでね。

そもそもの判断・準備のところが改善できればいいのかなと。

飛び出す・出ないとかの判断じゃないので、そんなに難しい話ではないです。この場合は。

まとめ

というわけで、GKとしては勝ったとはいえかなり悔いが残る試合になっちゃったんじゃないかと思います。

こういう大舞台でのミスなので、世間も記憶しちゃいますし、しばらくは言われるかなと思います。

個人的には「次はやらない、よし切り替え!」でいいと思ってますけどね。

多くの方が指摘しているように、オウンゴールを救ったセーブもしているし、自信を失う必要はないですね。

幸い、まだ試合はありますし、佐々木監督が激怒しまくっていたら別ですが次もチャンスはあろうかと思いますので、持ち前の積極性を発揮しつつ、セーフティにいくとことのバランスをとってもらえればと思いますです。

今回は以上!

コメント

  1. ずみ より:

    こんにちは。自分もずっとGKをやっていて(現役ではないですが)最近このブログを見つけて楽しく読ませてもらってます!
    記事についてのコメントではなくて申し訳ないのですが個人的な疑問で「プレジャンプ」について自分は昔から確立した意見に巡り会えてなく、このブログで取り上げて頂けないかなと思いコメントさせてもらいました。もし良ければいつでもいいので亀田さんの意見も交えつつプレジャンプについて説いてもらえると嬉しいです。

    • Kameda Naoto より:

      ずみさん

      コメントありがとうございます。

      プレジャンプについては、情報収集している限りだと「否定的」な声が高まっているように思います。

      ぼくはやってしまうタイプのGKでしたが、このへんはもう少し情報を集めて
      記事にできればと思っています。

      ご意見ありがとうございました。