どうも、お久しぶりです。
私です。
だいぶお久しぶりすぎて、もはやブログの書き方を忘れているレベル。
なのですが、ちょっと「教えてもらいたいこと」があるので書いてます。
それは、僕のツイッターをご覧になってくれている人はわかるかもしれないですが、浦和レッズの興梠選手のPKについてです。
まずは映像をご覧あれ
一体何が?
ということの前に、まずは映像を見てください。
こちら、Jリーグ公式ツイッターから拝借。
ゴール動画
明治安田生命J1リーグ 第25節
浦和vs柏
1-2
⌚️ 90分
⚽️ 興梠 慎三(浦和)#Jリーグ
その他の動画はこちら https://t.co/3jbfnWNlY5 pic.twitter.com/8mg60vwKu0— Jリーグ (@J_League) 2017年9月9日
経緯としては、レイソルの鎌田選手がペナルティエリア内でハンドをし、レッズがPKを獲得したという流れ。
PKの判定そのものは、なんの言い逃れもできないくらい妥当すぎたので、別件ですが鎌田選手には猛省を促したい。
ご意見賜りたいのはこのPKの「助走」についてです。
教えて審判クラスタのみなさま
論点としては「このPKがありなのかなしなのか」なのですが、もっと言うと「助走を止めることはありなのか」と言うこと。
色々と情報を集めた結果、「問題ないっぽい」というところで落ち着いたのですが、ぜひルールに詳しい方やGKをやっている方にご意見を伺ってみたいんですね。
2回止まっている3段モーション
まずですが、興梠選手は助走に入ってから2回止まっています。
「止まっている」ことに関しても、もしかしたら「これは止まってない」という人がいるかもしれませんが、僕は止まっていると解釈してます。
プロ野球で2段モーションが話題になってましたが、これは言ってみれば3段モーションと言うことができます。
まあ、野球じゃないので引用する意味はないのですが。
ルールを確認してみよう
で、この「止まる」というのが、規則的にはどうなのか。
規則を確認する前の僕は、こう思ってました。
「助走を止めることはNG」
ただ、これは僕がどこかで聞いたことがある話というだけで、単なる思い込みです。
そんな訳で、勝手にイライラしていたのですが、「ちゃんとルールを確認したことないな」と思い直してルールブックを紐解いてみました。
という訳で、PKに関する競技規則を確認してみましょう。
反則に関する文言は以下の通りです。
ただし、ボールがゴールに入ったかどうかにかかわらず、次の場合、プレーは停止され、 間接フリーキックで再開される:
• ペナルティーキックが後方にけられる。
• 特定されたキッカーの味方競技者がキックを行う。主審は、キックを行った競技者を 警告する。
• 競技者が一度助走を完了した後、ボールをけるためにフェイントをする(助走中の フェイントは認められる)。
主審は、そのキッカーを警告する。
今回、僕が引っかかった箇所は上記の中の3つ目
• 競技者が一度助走を完了した後、ボールをけるためにフェイントをする(助走中の フェイントは認められる)。
主審は、そのキッカーを警告する。
のところですね。
私が考えた結論までの流れ
これを読んで僕の思考の流れはこんな感じ
●興梠選手のPKは2度助走を「完了している」と言えないのか
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「完了している」をどう捉えるか、という話ですね。
助走を止めるというのは、完了していると言えるのではないか?
だとしたら、反則ということになる。
ただ、ボールからは明らかに遠く、ここから脚を出して蹴るとは考えにくいか。
●キックフェイントしてる訳じゃないし、「助走中のフェイント」ってことに?
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また、蹴ろうとするモーションがあるわけではありません。
止まってはいるものの、利き足の右足を振り上げていないのは、動画から明らかではあります。
ということは「助走中のフェイント」と解釈されるのか
●何より、繰り返されているのにどの審判も注意すらしていない
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そして、極め付けがこれですね。
もう何度もこのPKの蹴り方してますが、一度として審判の方が指摘しているのを見たことがありません。
つまり「そういうこと」
なのか。
●モヤる
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以上のことから、「OK」という結論に至るわけです。
が、GKをやる者としてはなんだか釈然としない気持ちになるのでした。
この結論、解釈合ってますでしょうか?
助走止められたら「前に出るな」って言われたって出ちまうよ…と文句の一つも出てしまうのですが、ルールなら仕方ないですし、僕の技術的な問題ということとも言えるので、それならそれで良いのです。
文句つけるのが目的ではありません。
気持ちとしてスッキリしたいというだけなのです。
この蹴り方に対してはどう対策するか
さて、この蹴り方がOKだとして、GKとしてはどうすべきか。
正直、対策するだけ無駄だと思っています。
もちろん、警告受けちゃうので先に前に動かないように注意する必要はあります。
が、PKはもともとキッカーが圧倒的に有利ですし、あまりこの蹴り方をしている選手はいないですし。
そして、この蹴り方したらもはや外す方が難しいので、あまりこの1本を止める為に時間を割く必要はないのかなと。
なので、PKについては、
・スカウティングで蹴る方向の確認
・助走の角度や目線からの推測
・反射神経を鍛えておく
くらいをやっとけば止まる時は止まります。
あとは、「試合中のPKを与えない」というのがチームとして最大の対策と言えるかなと。
ちなみに、2つ目の助走の角度や目線からの推測については、過去にブログ書いてますのでご興味ある方はぜひお読みください。
まとめ
という訳で、審判員の方のご意見を伺いたいと思っています。
おそらく僕の解釈で合ってるんだろうと思うのですが、はっきりしたことが知りたいので。
で、ちょっと話変わりますが、僕のようにルールを勝手に思い込んでイライラして審判をdisるのはあまり良いことではないので、競技規則は一通り確認しておきたいですね。
僕は、この本を紹介してもらって買いました。
平易な文章で買いてありますし、わかり安いのでおすすめです。
※何度もいうようですが、興梠選手に文句つけたい訳ではありませんので悪しからず。
追記:2017年9月16日
昨日書いたPKに関するブログに対し、いくつかご意見をいただきました。
総じて「合法」ということで、興梠選手はPKがやたら上手いという結論に至りました。
以下、いただいたご意見です。本ブログのコメント欄にもいただいてますので、興味ある方は合わせてご確認ください。
既にコメント欄にもついている通り、キック時の軸足を置いてからのフェイントがルール的に禁止されている行為であって、助走中のフェイントは合法。そして興梠は助走中のフェイントが抜群に上手い。
— ダビー (@fudiwokafutbol) 2017年9月15日
同じくコメント欄に「大宮戦のPKはキックフェイントだからアウト」という指摘があったが、アレもフェイントのタイミングが助走完了直前なので合法。興梠はフェイントに引っかかった加藤が動いたのを見てから軸足を踏み込み(ここが助走完了)そのまま蹴っているので、ルール的には何も問題ない。
— ダビー (@fudiwokafutbol) 2017年9月15日
助走のための助走ならキックフェイントは助走を完了していると見れるけど、助走はキックをするためにするものだから蹴れないところでは完了しないということ。ただし助走のための女装はたぶん許可されない( )
— 光ファイバー (@Kuwaref) 2017年9月15日
そんな訳で、我々GKとしてはキッカーが蹴る前に前方に両足とも踏み出してしまうと警告の対象です。
助走をストップされるとつい動いてしまいがちなので、ここは気をつけないといけません。
まず大前提である「先に動かない」というのを常に心がけないといかんですね。
「決めて当たり前」のプレーに対し、どこまで抵抗できるのか。
精進しましょう。
PKはキッカーが助走中のフェイントでGKに警告を誘発させる可能性はあるが、GKがフェイントでキッカーに誘発させることは難しい
— TAKA@1勝1分2敗 (@sggktk) 2017年9月15日
コメント
蹴るために軸足をボールの横に置いたところが助走の完了なので、それまでは止まったりしても大丈夫です。
興梠選手の2回目のストップの位置くらいなら大丈夫だと思いますがもっとボールに近い位置で止まると助走の完了してからのフェイントとみなされる可能性はあるかと思います。
通りすがりさん
なるほど!
「軸足をボールの横に置いたところが助走の完了」というのはわかりやすいですね。
ありがとうございます。
すでにコメントされてる方もいますが、私も軸足の位置がポイントだと思っています。
軸足をボールの横に置いてからのフェイントは、助走フェイントではなく、キックフェイントだからです。
柏戦の興梠のPKは助走フェイントだと理解しています。
ただ、もっと疑惑のPKがありまして、大宮戦の興梠のPKを見ていただきたいです。(映像はダゾーンかJリーグのツイートから確認ください。すみません。
これは完全にキックフェイントで、完全にNGだと思います。逆に、大宮戦のPKを見てから、柏戦のPKを見ていただければ、柏戦のPKはOKだと思っていただけるかもしれません。
長文失礼いたしましたm(_ _)m
373さん
ありがとうございます!
やはりそういう解釈になりますか。
そして、大宮戦のPKですね…探してみますね。
情報ありがとうございます。
散々重複しますが、貴殿の解釈で問題ないかと存じます
以前セレッソ大阪に在籍していたジェルマーノ選手の蹴り方は、軸足を踏み込んだ後にブレーキをかけるものだったので、見ていて疑問を抱いたのを覚えています
自分が主審をさせていただく時、守備側GKが話を聞いてくれる余裕があった場合は「もしキッカーが違反したことが理由で君が飛び出したとしても、規則上は君が大損する形になってるから気を付けてね。逆に言えば、君がライン上で我慢できれば、少なくとも君が攻撃側の違反で不利益をこうむることはないから」なんて言ったりする時もあります
名無しの銀色ワッペンさん
ありがとうございます。
やっぱりそのようですね。
ただ、「キッカーが違反したことが理由で飛び出してもGKが大損」というのは
警告食らうって理解でいいですか?
この場合、キッカーには警告出ないでやり直しになっちゃうんですか??
さすがに決められた場合にはカードではなく注意で済みますが、ノーゴールという形で守備側が利益を得た場合は警告という懲戒になると解釈しています
逆に(?)、キッカーだけが違反した場合は、キッカーが警告されての守備側ボールになります
おっしゃる通り、PK自体が元々GKに非常に不利なシチュエーションなので、言い方が適切かは分かりませんが、少し肩の力を抜いてセーブに臨んでもらえたら…なんて思います
そうは言っても、やはり試合となれば皆さん気持ちが入りますから、それこそ我々のコントロールのしどころかと存じます
出さなくて済むカードは出したくないですからね
ファールの要件は「助走を完了した後」と「ボールをけるためにフェイントをする」のが両方成立した場合です。途中で何度止まろうと最後の一歩にならない限りは助走は完了しません。最後の一歩は、軸足を置いたときですが、蹴り足が振り下ろされるときでもあります。柏戦でも大宮戦でも最後の一歩になって蹴ってますので問題はありません。そして両方とも、右足は普通に後ろから前に蹴られているので(途中で止まったりやり直していないので)、問題なしです。これは大宮戦の映像の方が前から撮られているので解りやすいです。軸足を置いてから、蹴り足(右足)を振り出すまでに一瞬の間があるので、ファウルだと勘違いする人がいるということです。
コメントありがとうございます。
そのようですね。
今回、ブログを書いた結果ルールをきっちり把握できるようになってよかったです。
GKとしてはかなり不利なルールですが、それはそれとして対策立ててトレーニングしないといけないですね。
もっとも、僕はすでに引退しているのですがw
GKで審判3級で活動しているものです
助走が完了するのはボールの横に足を置いて止まった時
つまり最後の踏み込みをしてから止まっている訳では無いので今回のケースは問題ありません